以前、移住してきてから虫に対する考え方が変わったお話をしましたが。

カメムシ。

緑豊かな土地にお住まいのみなさんならおなじみですよね。くっさいアイツ。名前通り、亀の甲羅のような、硬そうで強そうなビジュアル。都会にもいるらしいのですが、私はこれまで無縁でした。

移住体験ツアー参加時、宿の部屋にいた数匹のカメムシに大騒ぎし、そのなんとも言えない不快な臭いとイカツイ六角形から逃げ回ってました。一時は田舎暮らしやっぱ無理!と思ったほどだった。のですが。

なんか。かわいくないですか?

アイツら、ものすごい寒がりです。あったかい部屋の中では元気に飛び回るくせに、肌寒いと、南の縁側の窓にぴっとりくっついて、物静かに暖をとってる。子猫か。

それに超おっとりさん。敵が迫ってきてるのを知ってか知らずか、まったく逃げず、されるがまま。私いま、ガムテープ持って振りかぶってるよ?ねえ見えてる?おーい。開けた窓から逃げてくれよ〜。触りたくないのよ〜〜〜。

害虫と呼ぶにはあまりにも役不足。もしも、あのビジュアルがてんとう虫のように愛くるしかったら。もしも、バラのようなフローラルなフレグランスだったら。きっと小さなペットとして大人気だったでしょう。人々は親子で公園に虫とり網を持って行き、子供達はカブトムシを、ママはカメムシを探すでしょう。カメムシ業者が道の駅で売り、都会に出荷するでしょう。命をまっとうしたカメムシは、ドライカメムシとしておしゃれなビン入りでお部屋に飾られ、オブジェとしてもアロマグッズとしても重宝されるでしょう。

ところが現実は。臭くてかわいくないだけで害虫呼ばわりの不憫(ふびん)さ。というわけで私、最近は見かけても放置です。殺生にはおよびません。同居人として互いに認め合い、干渉しない仲です。

でもやっぱくっさー!!