上石津に移住してきてから、丸2年が経ちました。
この2年でわかったこと。
本当にいろんな生き方がこの世にはあるんだなあ、ということです。
もし、都会でちょっと生きるのがしんどいなあ、と思っている人がいるのなら、一度田舎に来てみたらいいのにな、と思います。
家のローンがあって、子供がいて、親の老後も…と、心配ごとだらけの人が、いざ仕事につまづいたり、事業がうまく行かなかったり。そんな時は、勝手に追いつめられないで、選択肢を探して欲しい。
人間、どうしたって生きていける。本気でそう思ったのは、田舎で暮らしてからでした。私たち夫婦はもともと、都会がしんどくなって田舎暮らしを検討し始めた訳ではないけれど、いざ田舎で暮らしてみると、生きることって、考えていた以上に軽やかで自由なんだな、と実感します。
移住ツアーで初めて上石津を訪れた時、迎えてくれた地元のIさんがおっしゃってました。
「人は、お米と愛があれば生きていけるんだよ。」
まったくその通りだと思います。
一見、質素な生活に聞こえるかもしれませんが、逆です。住むため、食べるために必死に働いていた時間を、他のことや、自分以外の人に注げる豊かな暮らしです。
高いお金を払って、高級スーパーで買っていたような新鮮な野菜が庭に実っています。休みの日には自分で釣った魚と、庭の梅でつけた梅酒で乾杯します。トンビの声で目覚め、ひぐらしの声で夕焼けを眺め、コオロギの声で眠りにつきます。
いろんな生き方があります。
自分にぴったり合った生き方が、もしかしたら田舎にあるかもしれません。