午後7時に現地に到着しました。右を見ても左を見ても山が迫る山間の集落。
祭りの舞台となるのは氏神である八幡神社です。
小高い所にある神社からは、お囃子が辺りの山々に共鳴して、幾重にも重なって聞こえてきます。
それが、あたかも山の神々を招いているような、なんともいえない祭りの雰囲気で集落全体を包んでいます。
この祭りは、かつて二度にわたって大火があったことに始まるとされています。

祭りが始まりました。時山地区の男衆が唄う江州音頭に合わせて、沢山の人がやぐらを囲んで踊ります。

このお祭りの最大の特徴が、花火が奉納されることです。
昔は、宮連中という村の若い衆が一か月がかりで花火を作ったそうです。

まず始まったのが、「小花火」と言われる伝統の手筒花火。
時山地区と交流が深い立命館大学の学生さんたちや、牧田地区から牧田音頭保存会の皆さんも参加されました。

花火の合間には五種類ほどの囃子が奉納されます。
祭りの一か月ほど前になると、集まって稽古が始まるそうです。

花火は、場所を変えながら、仕掛けの「大滝」、打ち上げの「連玉」が奉納されます。

仕掛けの「大滝」

打ち上げの「連玉」

神様と人間の接点。奥深さが感じられるお祭りでした。

時山地区の人たちにとって先祖伝来の大切な年中行事です。
この祭りの雰囲気は、現地でしか分かりません。是非訪れてみて下さい。